【QK】丑三ミステリー (ページ17)

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・ドヤ顔のこうちゃんページ17

side河村

「でも、水を何処かにやるとしても…この量の水が溜まる場所なんて……__あ？」

「____この量の水が溜まる“場所”……？」

福良以外が一斉にこうちゃんを見た。
「でかした！！こうちゃん！！」
「凄いぞ！！」
「ファインプレーだね！」
「良くやったこうちゃん！」
「えっ…と、凄いねこうちゃん？」
みんなに褒められて、こうちゃんは照れている。
「よし、ドアの所行くぞ！」

作戦はこうだ、広いと言っていた須貝さんの、“あの部屋”に水を入れる。そのとき須貝さん以外は流される危険を考えて、離れた場所に居る。
「開けるぞー！」
と、須貝さんの声がした。この時ほど外開きの扉に感謝したことはないだろう。
水が流れだした。
僕らはガラスが流れてくる危険があるため、椅子の上に避難中。
「すご…」
山本が呟く。流れはゆっくりだが、確実に水位が減っていった。須貝さんが戻ってくる。
「長い椅子で堰き止めて、ゆっくり流れるようにした。時間はかかるけど…安全」
「ありがとう」
水が流れる。数分経った。

「…暇だなぁ」
こうちゃんがそう言った。まぁやる事ないし、スマホも浸水したし、暇ではある。
「あ…僕、福良の話聞きたいんだけど」
「会う前までの話？」
「そう」
「え、2人は一回会ってんの？どこで？」
だから、それを話すんだよ…というのは言わないでおいた。

「もう結構前に感じるね、全員お化け屋敷に入った後…」
福良の話が始まった。