【QK】夕焼ミステリー (ページ6)

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観察日記始めました。ページ6

by須貝

「…須貝さーん？次の問題」
はっと顔を上げた。
俺は今、伊沢にクイズを出している。いわゆるフリバ。
「次ね…えーっと…」
やべ、頭が働かない。自分から病室に突撃したのにダサすぎだろ。
「須貝さん疲れてるね？」
「誰かさんのせいで」
あーあ。ダサいうえに素直じゃないときた。これはいけない。
「疲れてるね」
「…うん」
「お前も有名人だし、休んでていいのに」
そうやって、何かを隠す伊沢は笑顔を作った。本当の笑みであるのがわかる。しかし何を隠しているのかはわからない。
「んー…誰かここにくるまで休むわ」
「俺はベットで寝てこい、て言ってんの」
伊沢の声を無視して何を隠しているか考えた。

あいつが気持ちを押し殺すように隠し事をしだしたのは、つい3日前。なにかを怖がるような顔をしだした。
いや、怖がるようなは俺の意見なだけである。福良さんも勘付いているが、福良さんは『怖がってるかんじはしないけど…？』と言った。
なにが変わっただろう…些細なことにも気づかねば。あいつが厄介なものを1人で抱えこんでたらダメだ。俺達は仲間であり友である。スマホを開いてメモアプリを立ち上げた。

「ブルーライトは目が疲れるぞー」
声は聞こえないふりをした。

__そうして、この日記を作り始めた。
昔日記を作っても、まったく続かなかったが…今回は終わらせたい。
目的は
・伊沢が何を隠しているか知る事。

これが達成されれば、俺は日記をやめる。