日記って捨てられない ページ26
「須貝さんなら信じてくれると思ったよ」
「それはまたなんで?」
伊沢はそれ以上言ってくれなかった。
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「お前がなんか隠してるからさ、俺と福良さんでさー。CEOの観察日記作ってたんだよね」
ついに言った。俺は全てを告げた。伊沢は驚いたりしたが、ちゃんと聞いてくれた。
「こう…裏でこそこそしててごめんよ」
思わず俯いた。
「心配してやってくれたんでしょ?」
「…そういうこと…って、これ前にも言ったな」
ふと、高度治療室で久々に話したことを思い出した。そのときには黒い霊は見えていたんだな。
「須貝さん、その観察日記は辞めんの?」
「まぁね。目的は伊沢が何を隠してるか知る事だったし」
そうですか、と伊沢は呟いた。確かにもう日記は続けなくていいのか。そう考えると寂しいものだ。
「…そういえば、リハビリ終了と退院はいつになりそう?」
「明日には10回目が終わるんで…退院はその2日後」
「わかった。帰ってきたらQuizKnockメンバー“全員”で祝ってやるよ」
伊沢と笑い合った。
「ということで…じゃあ、また明日」
俺は病室を出た。
作者から
CEOの観察日記、完結です。ありがとうございます!!
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作者名:MOKKA | 作成日時:2023年10月17日 8時