【QK】夕焼ミステリー (ページ1)

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五重奏の鍵ページ1

【実録！体験談】
※これからお話タイトルこちらに書きます。
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伊沢視点

「…臨死体験？あの？」
河村は顔を顰めて聞き返した。
「たぶん、あの有名な臨死体験」
体を起こして、あのを強く言った。

「やはり頭の打ち所が悪かったか…」
「悪くねぇよ！」
「まあまあ、信じないわけでは無いけどさ」
よし、河村なら言ってくれると思ったよ。
「どんな体験をしたわけ？」
…きた。
「ちゃんと全部聞けよ？長いから」
「もちろん」

俺はあの出来事を話した。
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「…よく、生きてかえってこられたな」
「おう褒めろ」
「えらいえらい」
誰でも棒読みだと思えるくらい、棒で言われた。

でもほんと、俺頑張ったよ？
知らない場所でずっと独りだったのに…

「伊沢…？」
あれ__なんで泣いてんだろ。
「あ、ゔっっ」
どうしよう止まらないんだが。
邪魔なぐらいに涙が落ちてきて視界が潤む。
なんで泣いてんだ？
「あ…大丈夫…？じゃ、なさそうだな」
視界が潤んでいても、河村の困惑する顔がわかった。ごめんな。
「えっ…と、怖かったよな…？」

ああそうか。本当は怖かったんだ。そりゃそうか。
山本の話を聞いたとき、納得した。けど信じたくない気持ちもあった。自分が死ぬだなんて、あるはずがないって…
「でもね、今は僕達が…いるから大丈夫」
そういえば一度も泣いていなかった。泣く暇なんて無かっただけだが。

「…伊沢。この話はやめよう。お前が辛い」
「あ、みんなには…」
「言わなくていい。隠すことはないけど、言う必要も無い」
やっぱりお前良い奴だよ。
「僕、仕事入ってるからここまでだけど、明日も来るね」
そう言って河村は帰った。

確かに辛かった。分からないけど、寂しさと恐怖が一気に込み上げてくる感じ。というか気持ちのツケが回ってきたかんじ。俺あんなに寂しかったのかな…