起きて ページ35
翌日、煉獄が眠る横で椅子に座り様子を見る
傷だらけで、片目は潰れて見えない。もう鬼狩りはできない。いわば引退だ
『バカね…こんなにも無茶して…引退するには若すぎるわ…まだ20じゃない…私より早いだなんて…』
こんな時でさえ憎まれ口を叩くのはこいつのことが嫌いだからなのか、それともただの八つ当たりからか…どちらかは分からないけれど、どうしても言葉に出るのはこんな事ばかり
『お願いだから、目を覚まして…私、これ以上人が死ぬ姿を見るのは嫌なの…苦痛なのよ』
人が死ぬ度に心が悲鳴と苦痛を叫び、やめてと、行くなと叫んでもその声は届くことはなかった
『(いつか、精神が崩壊してしまいそうだわ…)』
煉獄を見ると、蝶屋敷へ連れ込んだ時より呼吸は安定している。酷い痛みもないのか、顔を歪めることも今の所はない。
『(柱も今まで何度も死んできた。死ぬ度に違う人間が、違う呼吸での柱になって、死んだらまた違う人間の繰り返し…もうウンザリだわ)』
いい加減にして、なんて思うことだってある。もちろん、その気持ちを産屋敷くんへ向けたことはない。むしろ鬼舞辻無惨に対してが大きい
鬼を増やし、私達の仲間を殺す屑。早く倒して、鬼殺隊であれ、何であれ、平和に、幸せに暮らしてもらわないと…
『(みんな、家族や大切な人を失ったから、守りたいものがあるから、ここに入ってきているのだから…何人かは産屋敷くんへ忠誠を誓ったからでもあるけど…みんな、それなりの過去を持つものが多い)』
ねぇ、煉獄。あんただって、お父様と何かあるのは知ってんのよ
『起きて、起きなさい煉獄…いつまでも寝てたら、お父様も、弟君も心配して怒るわよ』
それに、鬼殺隊の皆も…
『私は、仲間としてあんたには信頼おいてんだから…』
私と煉獄しかいないこの病室
起きる気配のない煉獄に話し掛ける
きっと、届いてないでしょうけど…
「……ん…」
『え…』
薄っすらと目を開け顔をこちらに向けてくる
『＿＿＿＿煉獄！！！』
「……A…」
私の名を呼ぶ彼、呼ばれたのは久しぶりかも知れない
ああ、でも、やっと、目をさました…
“頬に生暖かいものがつたった“
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なつか(プロフ) - Ru Azさん» 返信が遅くなり大変申し訳ございません。私自身、あまり自信はないのですが、人から評価をもらえるのはやはり嬉しいですね。読者様のご期待に添えるよう、これからも頑張って更新していきたいと思います。ありがとうございます (2019年11月30日 8時) (
レス) id: 0026083e32 (このIDを非表示/違反報告)
Ru Az(プロフ) - 鬼滅の刃も刀剣乱舞も凄く好きだし内容も面白いです！ この作品を描いてくれて有難う御座います！ 更新楽しみにしてます (2019年11月23日 15時) (レス) id: abe5765737 (このIDを非表示/違反報告)
なつか(プロフ) - Юрияさん» ありがとうございます！更新頑張らせていただきます！ (2019年8月26日 16時) (レス) id: 0026083e32 (このIDを非表示/違反報告)
Юрия(プロフ) - 鬼滅の刃と刀剣乱舞！私得です！有難う御座います！これからも更新頑張って下さい！ (2019年8月26日 15時) (レス) id: f4565d370d (このIDを非表示/違反報告)
なつか(プロフ) - 真奈穂さん» ありがとうございます。できるだけたくさん更新できるように頑張ります (2019年7月8日 20時) (レス) id: 0026083e32 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なつか | 作成日時：2019年6月20日 0時
