神様のいる世界

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「祥彰君、君は幾つになるんだい？」
「ええと、今度19になります」
「なるほど。じゃあ神様とは1つ違いか」
「そうなんです。有難いことに僕が1番年齢が近くて」

僕はもうすぐ19歳になり、生まれて初めて「外」の世界に出ることが許される

と言っても、外泊は勿論のこと飲食店への立ち入りも禁止なので特に何か変わることはないが、我らの素晴らしい神様について、穢れた人間達に伝える為に暫し下界に降りることを許されるのである


前の「神様」は一昨年に息子にその座を譲った。今の「神様」はとびきり賢く美しい少年だ、と上流階級の人が噂していた


僕と1つしか違わないなんて信じられないが、何しろ僕のような人間とは違って神様なのだ

神様に歳なんて関係ないし、神様に出来ない事なんてないに違いない
まあきっとお目にかかることなんてないだろうけど、と少し悲しく思いつつ僕は配布用のチラシの作成を再開した

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