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壇上で声を上げるピエロの仮面を付けた男の登場に会場は沸き立ち拍手に包まれる。吐き気がする空気に仮面の下で眉を顰めながらもその場に溶け込む様に拍手を送れば早速オークション商品リストが写真付きで大画面に表示される
そこには確かに顔見知りが2人いた
mb「我々が厳選した商品をじっくりと吟味しご満足頂ければ幸いです！さぁ、早速パーティーを始めましょう！！」
まるで自分に酔い知れているような気色悪い声で視界を務める男が壇上を掌で示すと
tn「ッ…」
mb「商品コード4368。ケルト地域に生息するというエルフ族。その美貌をどうするかは貴方次第！さあ、500万から始めます！！」
mb「ペットに欲しいわ。550！」
mb「エルフは見世物に丁度いい。650！」
薄汚い欲望で淀む空気にトントンは込み上げるナニかを必死に飲み下す。肌を撫でる蛞蝓が這っている様な感覚、鳥肌が総立ちする耳障りな奇声にぐわんぐわんと廻る脳内に響く本能のサイレン
冷や汗が背中を流れ乱れ、嘔吐きそうになる口を抑えようとした瞬間
gr「トントン」
tn「ッ…」
gr「掃き溜めの声に鼓膜を無駄使いするな」
静かにインカムから聴こえる声がトントンを乱す全てを払うとスっと静まる心にゆっくりと深呼吸をしてからインカムをコツりと叩く。するとクツクツと喉を鳴らす声がした
オークションは進んでいく
エルフの少年に始まり、ユグドラシルの血を引くのか髪に華を咲かせる女性、雨雲を呼ぶマギアを有した少女…それ以外の人達も全身傷だらけで誘拐後にどのような扱いを受けたかが一目で分かる。そんな様子をせせら笑う周りの人間とも呼べない塵共に強く拳を握った
そして、
mb「さぁ次の商品をお目当てにする方も多いでしょう！呪われた運命を持つ一族。その身に憑くのは幸運の黒猫！！商品コード4444！！ケットシーです！！」
mb「ほう…あれが！」
mb「アレかあれば俺は億万長者だ！！」
tn「ッマスター」
大きな檻がそのまま運ばれてきた中にはボロボロの服を纏い首に重そうな枷を嵌められ黒猫が入る籠を抱き締め眠る男性
籠の中の黒猫もぐったりとしている。その姿に怒りが込み上げたトントンは
tn「5000億」
mb「は、」
まっすぐ手を上げ声を上げる。隣のテーブルで手を上げかけた男は顎が外れそうな程に口を開き固まっている
ザワつく会場の視線を一身に受けなからじっと司会者を睨む
思った以上の金額の跳ね上がりに釣り上がる口元のまま司会者は「他にいらっしゃいませんか」と声をかけた
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霧幻(プロフ) - LUさん» コメントありがとうございます┏〇゛最後まで頑張ります！ (9月20日 7時) (
レス) @page37 id: 495a1b59b2 (このIDを非表示/違反報告)
LU - わ〜！！！滅茶苦茶好きです……！！knさんとの絡みが特に好きです……！！一気読みしちゃいました……！！応援してます‼️お身体に気を付けて頑張ってください〜〜✊ (9月18日 21時) (レス) @page38 id: cc01457125 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：霧幻 | 作成日時：2023年7月15日 16時
