【第96章】自覚 ページ12
トントンが未知の感覚に頭を抱えていたころ、家についたAは、
「…綺麗」
着替える為に外したネクタイピンとマフラーを手に持ちベッドに倒れ込む。まるでその人を表した様な色味に先程の2人を思い浮かべ、「そういえばカフの金色も光の反射でアイツらの眼の色に見えるな」なんて思いながらぼーっとしていた、その時
「！…珍しいな、この辺に来るのは」
??「俺の気配を読めるなんて流石だね」
「ついこの間まで北の方にいたらしいな」
??「ケルトの方に行く途中で此処の調査隊にあったよ。挨拶したけど珍獣でも見たような顔で叫ばれたよ」溜息
身体を起こしたAが入り口を見つめると閉めていたはずの扉がゆっくりと開き始め穏やかな声と共に入ってきたのは情報を扱う者なら知らぬ者はいないと言われる情報屋
ゴースト
月の光に照らされた白いワイシャツと黒い蝶ネクタイ、陽の光を知らないような白い肌とほっそりとした四肢
Aを見つめる何処か仄暗さを感じる黒色の瞳を穏やかに緩めながら歩み寄った
流石にベッドに座らせるのはまずいと思い、食事用のテーブルに案内し紅茶を差し出すとフーフーと息を吹きかけてから迷わず口をつけた
pkt「オルレアンの茶葉かな？」
「そ」
pkt「彼処は何でも美味しいからね！あ、コレお土産ね」
「、おい。これウェールズだろ」
pkt「流石に知っていたかww」
箱から微かに感じた生臭いソレに眉を顰めると悪戯に笑い箱を入れ替えたぴくとを軽く睨みつけると「コッチは本物。ベリー好きでしょ？」と差し出す
溜息を隠さず零すと丁寧に開封し箱を開ける。綺麗に並べられた1口サイズのソレを1つ摘み口に入れれば甘酸っぱい味が口に広がった
「美味しい」
pkt「でしょ？」
そんなこんなで情報交換しながら真夜中のお茶会をしていた
紅茶もそろそろ無くなる頃、
pkt「随分この国に馴染んだね」
「…そうだな」
pkt「初めて会った時とは比べ物にならない位雰囲気が変わったね。いい意味で」
「そうか」
彼と初めて会ったのは約8年前。元の世界の常識を忘れられず手を差し伸べてくれた人に縋り、そして裏切られた日
感情の暴走に動くままに周囲の人間を1人残らず殺し呆然としていた時に声をかけられ危うく首を飛ばす直前に取引を持ちかけられこの道を歩き始めた
pkt「根無し草からこの国に住むって言った時は驚いたけど良い方に向かったみたいだね」
「マスターには感謝しているよ」
そして、彼等にも
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 53人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
霧幻(プロフ) - LUさん» コメントありがとうございます┏〇゛最後まで頑張ります！ (9月20日 7時) (
レス) @page37 id: 495a1b59b2 (このIDを非表示/違反報告)
LU - わ〜！！！滅茶苦茶好きです……！！knさんとの絡みが特に好きです……！！一気読みしちゃいました……！！応援してます‼️お身体に気を付けて頑張ってください〜〜✊ (9月18日 21時) (レス) @page38 id: cc01457125 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：霧幻 | 作成日時：2023年7月15日 16時
