35話 ページ36
岳斗side
不良達の方へと振り向くと、俺は不良達の方へと歩き出した。
「お、おい、あいつこっち来るぞ！！ どうすんだよ！！」
「……なんなんだ……なんなんだよ、お前！！！ 」
今まで俺はこいつらの暴言だって、こいつらの蛮行だって、全部受け入れて来た。
だが、本当は真冬をバカにされた時から、ずっとずっと、殴りたい気持ちを押し殺していたんだ。
相当辛かった、この試験では、受験者への暴力は禁止されてるんだからな。
でも、もうどうでもいい。
こんなクソ野郎共の蛮行を見逃して合格しても胸くそが悪りぃだけだ。
だから……こいつら殴って、脱落してやるよ！！
段々足を早めていき、不良達の方へと走り出す。
「これは正義感でやるんじゃねぇ、俺は……
ムカつくからやるだけだ！！」
リーダー格の男の顔面に今までの怒りを込めた拳で全力で殴る。殴られたリーダー格の男はその場に倒れ込み、すぐに上半身を起こした。
「てめぇ！！ 何すんだ！！」
「何すんだって……ムカついたから殴っただけだ」
「っ……ははっ、お前この試験のルール忘れたかぁ？ 受験者への暴力は禁止、ルールを破った場合は脱落となる。お前は俺を殴った、つまり、お前はここで脱落なんだよ！！ ザマァねぇなぁ！！ 」
「……あぁ、そうだな。でもそれがどうしたよ」
リーダー格の不良を見下ろす様に睨む。それを見た不良達は体をビクッとさせた。
「俺はな、てめぇらみてぇなヘドロみてぇにドロドロで、見てるだけで気持ち悪くなる様な奴が大嫌いなんだ。他人見下して自分達は高みの見物……そういうのがムカつくんだよ。さっきの奴だってそうだ。あいつはあいつなりに努力してきたはずなのに……お前らはそれを踏みにじった」
「そ、それがなんだよ。それで怒ってんのか？ ヒーロー気取ってんじゃねぇよ！！ ただあいつが弱かったからやられただけだ！！ つーか、お前が速飛と俺らの間に勝手に入り込んだのが悪りぃんだよ！！ お前の正義感が招いた事なんだ！！ だから俺らは悪くねぇ！！全部お前のせいだ！！！ 」
「……正義感？ ヒーロー気取り？ そんなくだらねぇもんじゃねぇよ、俺はな……」
殴った不良の胸ぐらを掴んで引き寄せ、顔を近づける。
「俺が気にくわねぇからやっただけだ！！ 正義感なんてもんどうだっていいんだよ！！ 俺はヒーローになるつもりでここにいるわけでもねぇし、あいつの為にお前を殴ったわけでもねぇ。ただ俺がムカついたからだ！！ 」
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赤猫(プロフ) - くろーさぎさん» はい、ありがとうございます！これからも頑張ってきます！ (2019年7月24日 7時) (
レス) id: 4f3a6e4e78 (このIDを非表示/違反報告)
くろーさぎ(プロフ) - 失礼致します！とても面白いです！！個人的に木下さんが好きです……�兇盍萃イ辰堂爾気ぁ� (2019年7月24日 7時) (レス) id: 472ca3e356 (このIDを非表示/違反報告)
赤猫(プロフ) - riiuさん» いいですよ！ぜひぜひ作ってください！ (2019年6月17日 20時) (レス) id: 4f3a6e4e78 (このIDを非表示/違反報告)
riiu(プロフ) - 真冬ちゃん本当すこ……あ、お願いがあるんですが…この作品のスピンオフ的な立ち位置でComitemという作品を作りたいのですが…よろしいですか？ (2019年6月17日 19時) (レス) id: d32ce14729 (このIDを非表示/違反報告)
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