30話 ページ31
岳斗side
「よぉ、奇遇じゃねぇか。転校生」
聞き覚えのある声がし、嫌な予感がしながらゆっくりと後ろを向くと、俺のクラスの不良グループがチャラついた格好で俺を見下ろしていた。
「げっ、なんでお前らがいんだよ……」
「お、お兄ちゃん……この人達は……？ 」
「俺のクラスの不良どもだよ。学園内では有名らしいけど、しょっぺぇことしか出来ねぇただのど畜生だ」
「っ……！ このやろ……！！ 」
「やめろ、今やっちまったらブレイダー試験に落ちるだろ。それに、やるなら試験の時にやりゃあいいからな……」
リーダー格と思われる不良が連れの不良を止めると、何か企んでるような笑みを浮かべた。
こいつらの……えっと、リクトルだったっけか？ やっぱ見てるだけでも気持ち悪りぃ……
「ん？ そこの女2人はてめぇの連れか？ 」
セシルは「ひっ……！ 」と怯えた声を出し、真冬も怖がりながらも、キッと不良達を睨む。
「そ、それが何ですか。私はこの人の妹ですけど」
「妹？ へぇ……ガキじゃねぇか。随分と貧相な胸してんなぁ」
真冬はピキッと青筋を浮かべ、「はぁ！？ 」と不良に向かってキレた。
「俺もそこの背後に隠れてる女の方が良いなー。つーか、ガキなんかがブレイダー試験に受かるのか？ 」
「おいおい、そんなこと言ったら妹さんが可哀想だろ。受かると思って来ちゃってんだから」
真冬をバカにするかのように不良達は一斉に笑った。
「っ……この……！ 」
不良に飛びかかろうとするが、手を前に出して真冬を静止させる。
「落ち着け、俺達はあくまでブレイダー試験に来たんだ。喧嘩しに来た訳じゃねぇ」
「！ ……そうだよね……ごめん」
真冬は悔しそうに顔を背ける。
「随分と余裕そうじゃねぇか……まぁいい、その余裕面、泣き顔に変えてやるから覚悟しろ」
俺に顔を近づけて挑発するかのように鼻で笑う。
「……やってみろよ」
お互いに睨み合い、緊迫とした空気が流れた。
すると、急に会場内が暗くなり、中心にある舞台に照明が当たる。
そして、舞台には白い軍服を来た双葉さんが立っていた。
『受験者諸君、よくぞ来てくれた』
スタンドマイクに声を当てると、周りのスピーカーから双葉さんの声が響き、会場内はシンと静かになった。
『私は対魔隆組織機関・アルティネイターの最高責任者にして、総司令である天空寺双葉だ。よろしく頼むぞ』
その場にいた全員が息を呑んだだろう。
それほど双葉さんの威圧感が強いのだから。
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赤猫(プロフ) - くろーさぎさん» はい、ありがとうございます！これからも頑張ってきます！ (2019年7月24日 7時) (
レス) id: 4f3a6e4e78 (このIDを非表示/違反報告)
くろーさぎ(プロフ) - 失礼致します！とても面白いです！！個人的に木下さんが好きです……�兇盍萃イ辰堂爾気ぁ� (2019年7月24日 7時) (レス) id: 472ca3e356 (このIDを非表示/違反報告)
赤猫(プロフ) - riiuさん» いいですよ！ぜひぜひ作ってください！ (2019年6月17日 20時) (レス) id: 4f3a6e4e78 (このIDを非表示/違反報告)
riiu(プロフ) - 真冬ちゃん本当すこ……あ、お願いがあるんですが…この作品のスピンオフ的な立ち位置でComitemという作品を作りたいのですが…よろしいですか？ (2019年6月17日 19時) (レス) id: d32ce14729 (このIDを非表示/違反報告)
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