27話 ページ28
岳斗side
「……1ヶ月後だ」
その沈黙を破り、そう呟いたのは双葉さんだった。
「ブレイダー試験は1ヶ月後に行われる。それに受かればブレイダーとして認められる」
「双葉さん！？ 」
「ほ、本気なのだ……！？ 」
「ここまで決意表明されて、今更否定することなんて出来ない。だがもし……そのブレイダー試験に落ちたら、二度とブレイダーは目指さないと私に約束しろ」
双葉さんは俺の方を睨む。凄い威圧感だが、それでも俺の心は決まっていた。
「もちろんだ、やってやろうじゃねぇか。そのブレイダー試験に受かって、俺はブレイダーになってやるよ」
「でもお兄ちゃん……その怪我、1ヶ月で治すことなんて出来るの？ 」
「そんなの根性で治せばいいだけだ。俺はやると決めたらやる男なんだよ」
「無茶苦茶すぎる……」と真冬は呆れるようにいった。
「ならばやってみせろ、それまであの部屋に住んでもらって構わない。だが……もし落ちたら、出て行ってもらうからな。もちろん、君達もだ」
ソラと真冬の方にも視線を向け、二人はその視線に凄んでしまった。
「あぁ、わかったぜ」
「え、お兄ちゃん！？ 」
「真冬達には迷惑かけちまうけど……もう決めた事だ、ごめんな」
真冬とソラはお互いに顔を見合わせ、真冬は顔を俯かせた。
「お兄ちゃんはいつもそうだ……家族に迷惑かけて、自分だけその責任背負おうとしてさ……ほんとバカ兄だよ。だから……」
真冬は顔を上げると、覚悟を決めた目つきになり、双葉さんの方を見る。
「私も受けます、ブレイダー試験！！ 」
「真冬……お前……」
「お兄ちゃんばっかカッコつけさせたくない。それに言ったでしょ。私の夢は、ブレイダーだってさ！ 」
真冬はいつもの明るい笑顔を見せる。真冬も本気なのが伝わり、思わず俺も少し笑ってしまった。
「ソラも頑張るのだー！ 」
「いやいや、ソラちゃんはブレイダーにはなれないと思うよ？ 」
「そ、そうなのだ！？ なら、ソラは岳斗の相棒として、岳斗の役に立てるように頑張るのだ！！ 」
「……本当に、あの人達の子供だな。ならばこうしよう、君達2人が両方ブレイダー試験に合格したら、ブレイダーとして認めよう。だが……片方が落ちたら、もう片方も落ちたこととする。これでもやれる覚悟はあるか？ 」
俺達は顔を見合い、うんと頷く。
「もちろんだ、その条件でやってやるよ」
そしてそこから、俺たちのブレイダー試験に向けての猛特訓の日々が始まったのだ。
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赤猫(プロフ) - くろーさぎさん» はい、ありがとうございます！これからも頑張ってきます！ (2019年7月24日 7時) (
レス) id: 4f3a6e4e78 (このIDを非表示/違反報告)
くろーさぎ(プロフ) - 失礼致します！とても面白いです！！個人的に木下さんが好きです……�兇盍萃イ辰堂爾気ぁ� (2019年7月24日 7時) (レス) id: 472ca3e356 (このIDを非表示/違反報告)
赤猫(プロフ) - riiuさん» いいですよ！ぜひぜひ作ってください！ (2019年6月17日 20時) (レス) id: 4f3a6e4e78 (このIDを非表示/違反報告)
riiu(プロフ) - 真冬ちゃん本当すこ……あ、お願いがあるんですが…この作品のスピンオフ的な立ち位置でComitemという作品を作りたいのですが…よろしいですか？ (2019年6月17日 19時) (レス) id: d32ce14729 (このIDを非表示/違反報告)
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