18話 ページ19
岳斗side
「……父さん……？ 母さん……？ 真冬……？ 」
あまりに突然の事で訳も分からなかった。
だが、状況がわかってくると、俺の顔は一気に青ざめ、口を両手で抑え、後ろにゆっくりと後退りした。
「っ……！ 」
父さんは腹に大きな穴が空いて倒れており、母さんは大きな引っ掻き傷の様なものがあった。ピクリとも動いておらず、まるで人形のように倒れていた。
テレビのドラマなんかではよく見るような物だが、実際にこう言うのを見るのは初めてで信じられなかった。
更に俺の家族であるが故に、色んな感情が混ざり合い、とてつもない吐き気がした。
「うっ……うぅ……！ 」
この惨状はあの人型魔隆の仕業だ。
あの人型魔隆は明らかにニュースでやってた魔隆に違いない。
今まで隠れられていたのは服を着て人間に紛れ込んでいたからだ。知恵を持った魔隆とは聞いていたが、どうやって中へと……
いや、そんな事はどうでも良い。そんな事より今この状況の方がヤバい……！
「グァァ……？ 」
人型の魔隆は人の気配を感じてリビングの入り口の方を見る。
俺は咄嗟にリビングの入り口の真横に隠れ、必死に息を殺す。
「グルァ……」
人型の魔隆はゆっくりとリビングの入り口へと歩き出した。ガタッという物音に気づき、こっちに向かってくるのがわかった。
頼む……こっちに来ないでくれ……頼む……頼む……頼む……！！
音が近づいてくるにつれ、俺の恐怖心も大きくなってきていた。
度胸があると言われた俺でも、こんなの目の前にしたら、度胸も何もなくなってしまう。
今まで襲われてきた人達もこんな気持ちだったのか、こんなにも怖いものだったのか。
そして、入り口の所で音が止まり、もうダメだと絶望し、ギュッと目を瞑った。
「……お……とう……さん……おかあ……さん……」
微かに聞こえた小さな声、ハッキリとは聞こえなかったが、その声は明らかに真冬の声だった。
俺は少しリビングを覗くと、真冬は頭と口から血を流して倒れながら、力を振り絞って二人に手を伸ばしていた。
その声に気付いたのか、魔隆は入り口から離れ、真冬の方へと向かっていく。
「助かっ……た……？ 」
だが、安心してる暇はなかった。俺は携帯を急いで出し、助けを求めようとアルティネイターへの電話番号を打っていく。
「うっ………うぅ……あ……」
苦しそうな真冬の声がし、リビングを覗くと、魔隆は真冬を持ち上げ、首を力強く締めていた。
「真冬っ……！！ 」
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赤猫(プロフ) - くろーさぎさん» はい、ありがとうございます！これからも頑張ってきます！ (2019年7月24日 7時) (
レス) id: 4f3a6e4e78 (このIDを非表示/違反報告)
くろーさぎ(プロフ) - 失礼致します！とても面白いです！！個人的に木下さんが好きです……�兇盍萃イ辰堂爾気ぁ� (2019年7月24日 7時) (レス) id: 472ca3e356 (このIDを非表示/違反報告)
赤猫(プロフ) - riiuさん» いいですよ！ぜひぜひ作ってください！ (2019年6月17日 20時) (レス) id: 4f3a6e4e78 (このIDを非表示/違反報告)
riiu(プロフ) - 真冬ちゃん本当すこ……あ、お願いがあるんですが…この作品のスピンオフ的な立ち位置でComitemという作品を作りたいのですが…よろしいですか？ (2019年6月17日 19時) (レス) id: d32ce14729 (このIDを非表示/違反報告)
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