花ぞ咲かむ。- 最後の３週間 -

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三章　再会ページ10

・１day.

廉と３週間の契約を交わした翌日。
起きるとそこは私の部屋のベッドの上。

「久しぶりだなぁ。」
ついこの間までいた我が家がとても懐かしく思える。

家族のことが気になって下に降りると、いつも通りに過ごしている家族がいた。
本当は死んでいないんじゃないか。でも、そんな気持ちは一瞬にしてなくなった。
「おはよう！！」
大きな声で挨拶をしてみた。でも、家族の反応はない。

やっぱり本当だったんだな。じわじわと実感してくる１つの事実。
家の愛犬のマロンを見ようと犬小屋に向かう。

「マロンにもきっと見えないんだろうな。」
でも、その予感は間違っていたよう。私がマロンに近づくとマロンは私に気づいたのかジッと私を
見て駆け寄ってきた。

「マロン、、、見えるの、？」
マロンは何をいってるんだろうと言わんばかりに首をかしげる。
犬の霊感とはこういうことだったんだ。と、納得する。

「まだ３週間あるし、今日はマロンといることにする！！」
マロンは嬉しいのか、千切れるのではないかと心配になるくらいに尻尾を振っている。
「そうかそうか。嬉しいのか～。(笑)」
可愛いな、なんて思いながらマロンを思いっきり抱きしめた。

それから私はマロンと遊んだ。
マロンと遊ぶのはやっぱり楽しくて笑顔が沢山溢れた。

気がつくと辺りは真っ暗になっていた。
「そろそろ帰ろっか？」

家へ向かうマロンと私。すると、いきなり腕を捕まれた。

__________「A、？」

「ほく、と、。」
「あれ、？まだ引っ越して１週間くらいしか経ってなくない？」

え、やば。どうしよ、。

「そ、そうなんだけど、９月に行くことになったんだ！！ｱ､ﾊﾊﾊﾊﾊ」
「そうなの！？それなら早く言ってよ。」

よかった。なんとか誤魔化せた。

それから北斗と話しながら私は家に帰った。

「じゃあね。」
家に入ろうとすると北斗が口を開いた。

「待って！！あ、明日！！空いてたり、する、？」
「空いてるけど、、、どうしたの？(笑)」
「２人で遊びにいかない、？ほ、ほら！！この間の約束、、、話さないとだし。」
「ふふふ。分かった。楽しみに待ってるね！！」

緊張してるのか、途切れ途切れ話す北斗が可愛くてついつい笑ってしまった。

自分の部屋に入ると私はベッドにダイブした。
北斗と２人で遊ぶ、か。え、、？待って。男女２人って、、、ででで

「デートぉぉおお！？！？！？」

結局その日は明日のことを気にしすぎてあまり眠ることができなかった。