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冷却シートをおでこに貼り付け
薬を飲んで、ベッドに入る
「はあ・・・」
わざわざ来てくれたのに
帰ってくださいはなかったよな
「そろそろ
考えないと・・・」
3人からの告白のこと
私のどっちつかずの態度に
山本さんがもやもやしてしまうのも
仕方のない話
恋愛に興味がないわけではない
実はずっと前から気づいていた
自分の気持ちに
ただ
自分の気持ちに素直になった時
他の人との関係性が壊れてしまうんじゃないか
それが怖くて逃げてしまう
「逃げ、なんだよな」
もう何も考えたくなくなって
布団にもぐり込む
いつの間にか私は
深い眠りについてしまったらしい
・
・
「A、今までありがとう」
「Aとは
もう一緒にいられない」
「Aちゃん、じゃあね」
「待って、待ってください
お願い
ひとりに
ひとりにしないで!」
・
『っ!
はあ、はあ・・・』
「すごい汗
大丈夫?」
私が目覚めた時、隣にいたのは
いるはずのない
伊沢さんだった
『伊沢さん、どうして』
「Aちゃんが風邪って聞いて
心配で
川上に鍵借りて、来ちゃった」
そう言いながら
私のおでこに貼られた
冷却シートを外し
私のおでこに右手を当てた
「熱は下がったみたいだね
よかった」
『わざわざありがとうございます』
「なんか、あった?
うなされてたよ」
『・・・嫌な夢を見たんです』
「嫌な夢?」
『はい
みんなが、離れていく夢』
伊沢さんは
私の話を聞きながら
優しく頭を撫でてくれた
『伊沢さんは・・・
告白の返事
早くほしいですか・・・?』
「・・・うーん
そうだなー
そりゃあ、Aの気持ちが決まってるなら
気になるけど
急かすつもりはないよ」
『・・・』
「でももし
Aちゃんの気持ちが決まってて
それを伝えた時に
他の人との関係が崩れるとか思ってるなら
考え直してほしい」
『・・・!』
伊沢さんは
私の気持ちを読み取ったように話した
「俺たちが、そんな弱い人間に見える?
Aのことが好きってことは
Aに幸せになってほしいってことだよ」
『・・・伊沢さん』
「AちゃんはAちゃんが思うままに
行動したらいいから」
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Lily(プロフ) - 泡姫さん» ありがとうございます!何度もコメントしてくださり、最後まで読んでくださって本当に嬉しかったです!本当にありがとうございました! (2019年1月18日 21時) (レス) id: 75dd804998 (このIDを非表示/違反報告)
泡姫 - もう本当素敵すぎます!ありがとうございます。 (2019年1月17日 22時) (レス) id: c29d185bf6 (このIDを非表示/違反報告)
燐音(プロフ) - 泡姫さん» またコメントありがとうございます!川上さん人気ですね、参考になります!ありがとうございます!! (2019年1月17日 7時) (レス) id: ce053a5c30 (このIDを非表示/違反報告)
燐音(プロフ) - kinsakiさん» コメントありがとうございます!なるほど、参考になります!ありがとうございます!! (2019年1月17日 7時) (レス) id: ce053a5c30 (このIDを非表示/違反報告)
泡姫 - 私も川上さん落ちがいいです! (2019年1月16日 22時) (レス) id: c29d185bf6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:燐音 | 作成日時:2019年1月10日 1時