紅一点うさぎ：２ (ページ17)

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🥟「Aは僕らの前でも滅多に泣かなくなったのにね」
🐿️「ほんとだよ〜どうしてくれるんですかstayㅎㅎ」

　会場に響き渡るstayの歌声。近くで聞こえるメンバーの鼻を啜る音。幸せってこういうことなんだって思う。ずっとこの瞬間が続けばいいのに、この時間が永遠に時空を彷徨って僕らを閉じ込めてくれればいいのに。そんなことを考えているとマイクに入らないくらいの音量で目の前にいるリノヒョンがAと話しているのが聞こえた。

🐰「涙は止まりそう？」
🐧「勝手に出てくるんだ、不思議だね」
🐰「好きなだけ泣けばいいよ」
🐧「幸せで泣ける日が来るなんて思ってなかったな」
🐰「俺が泣かせたかったんだけどな」
🐧「この景色がそれほどに私の人生に影響を与えたんだよ」
🐰「本当に綺麗だと思う、日本のライブは特別だよ。それはAにとってもそうでしょ」
🐧「……幼い頃にここに立つのを何度も夢見たんだ、オッパの隣でこの景色を見れるのが本当に嬉しい、嬉しくて涙が止まらないの。こんなたくさんのstayに愛されてるstraykidsでいれることが本当に幸せで、わたし……」
🐰「何も言わなくてもわかるよ、チャギヤ」
🐧「……オッパ、大好き」
🐰「ん、大好きだよ」

　マイクに入ったらどうするんだよ、と思ったけどカップルズだからこそ許される会話なんだろうなと思う。2人はいつも愛してるじゃなくて大好きって言葉を交わすけど、前にヒョンが「Aはそっちの方が聞き慣れてるらしい」と言ってた。愛してるは日本ではあまり言わないんだとか。そんなことを思い出しながらもう一度光の海に目を向けた。

　