ラストダンス

君の隣 ページ1

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ふわふわと流れていく夢を途切れさせた無遠慮に回った腕が重たくて、瞼を少しだけ持ち上げた。




AM2:00




筋トレと甘いものという相反するものが好きで、虫が苦手。




最近はキャンプにハマってる。




今、私といるのはそんな君。







だからきっと、




背中は温かいのに見えない姿に寂しさを覚えたのは、




懐かしいあの人を思い出したからだ。





向き直して、目に映って、心が揺らいだ。




あどけない寝顔は子どものよう。




こんな気持ち、誰も知らなくたっていい。




未だに長く短い、あの夢の中を泳いでるだなんて知ったら、




なんて思うかな？







何度季節を重ねたら、



私はあの人を超えられるようになるんだろう。






2人でいても寂しさに溺れそうになるのは、


君のせいなんかじゃなくて私自身の問題だってこといい加減気づいている。





『起きちゃった？』




不意に開いた瞳が私を映したら、


過去も全てひっくるめた私をここから連れ出してと願ってしまう。




我儘だよね。





「変な夢見たの。」


『人に話すと正夢にならないらしいよ。』




温もりを分けられた瞼の裏で、


"俺といて怖いことなんて何もないじゃん"と笑った顔が星のように流れた。




この夢はまだ私だけのものにしていたい。







酷く愛されていた方と、愛していた方、


どちらかがいなくなって深い傷を負うのはどちらの方なんだろう。




切ないだなんて不便な言葉は、


私たちには似合わないね。







幸せでありますようになんて、






願いではなく、呪いだ。

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