君との約束〜Free!〜

３ ページ4

渚から昨日凛と再会したことを聞いた。なんで真琴とはるは言わなかったのだろう。

渚が言うには凛は昔とは少し変わってしまったらしい。
それはそうだよね。だってずっとオーストラリアにいたわけだし。
でももういい。もう。

だって私には関係ないから。

渚の提案でもしかしたら転入してきているかもしれないということで下駄箱を探していたら凛の妹の松岡江ちゃんがいた。


江ちゃんと話して凛は今、水泳強豪校である鮫柄高校に転入したという情報を手にいれることができた。

少しだけど私はほっとしてしている。もし同じ高校だったらどんな顔をして会えばいいのかわからないからだ。


だから、同じ高校でもなければもう２度と会うことはないだろう。




江「あのー。もしかして竹谷Aさんですか？」


『うん。そうだけど。あれ、会ったことあったっけ』


江「こうしてお話をすることは初めてです。小さいときによくお兄ちゃんからAさんの話を聞いていたので、あと何回か写真で見たことがあって、よくテレビでも紹介されていたので」



ここで私はそういえばと自分の過去を一瞬だけ思い出してしまった、ずっと何年も触れてこなかったあの頃の自分の記憶を



「すごいですね、この！また自己ベスト更新ですね」

「次の目標はなんですか」

「やっぱりあの子は将来世界に行けるよ」

「日本の将来は安泰だ」

「竹谷さんの娘さんすごいわね。もう私たちとは別世界なのね」

違う。私はここにいるよ、みんなと同じ。


私を置いていかないで




遥「おい。A大丈夫か。」


気づいたら体に汗が流れていた


『大丈夫！そっか江ちゃん！！教えてくれてありがとう」


江に向けて笑った笑顔はまるでつらい思いをなんとか耐えている顔だった

４→←２

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す