世界に見捨てられた人間7 (ページ36)

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襲来ページ36

「(よし、まだ紋様(もんよう)は消えていない…不測の事態だが最大限利用させてもらう…！)」

「虎杖悠仁は指を20本全て取り込んでも、肉体の主導権を宿儺(すくな)
に譲(ゆず)らないだろう。

だがそれは、例えば 1日1本20日間かけて取り込んだ場合だ。

1度に10本も指を取り込めば適応が追いつかず、一時的だが肉体の主導権は
宿儺(すくな)に移る。」

夏油の言葉を思い出した漏瑚は

懐(ふところ)から宿儺の指が入ったケースを取り出し、咽頭反射(いんとうはんしゃ)で気絶した虎杖に飲ませた。

「起きろ…宿儺！！(10本全て喰わせた。これで虎杖の中には最低でも15本の指が在る…)」

？？？「ゲホッ」

漏瑚「！！」

？？？「フーッ…フーッ…」

菜々子と美々子は、奇跡的に生きていた。

漏瑚「生きておったか。(どちらかの術式だろうなだがこの怯(おび)え様…
そう何度も防げまい…)手間をかけさせるな。」

？？？「1秒やる。」

そう呟いたのは宿儺本人だった。

宿儺「どけ。」

唐突な宿儺の登場と、その圧倒的強さを前に、彼等(かれら)はその場から動けなくなる。

要因は、宿儺という特級呪物の威力の大きさを知ってしまっているからだ。

それ故に、対策の仕様が無い。

「(これが宿儺…五条悟とは異質の強さ！！圧倒的邪悪(じゃあく)！！

互いの一挙手一投足(いっきょしゅいっとうそく)が全て死因に成りうる恐怖！！)」

菜々子・美々子「(息･･････！！息息息息！！息していいんだよね！？殺されないよね？！)」

「頭が高いな。」

「(体が勝手に_____)」

瞬間、宿儺の素早い斬撃により、漏瑚の頭半分が斬られ
そこから火山のように血が噴出(ふんしゅつ)している。

「片膝(かたひざ)で足りると思ったか？実るほどなんとやらだ、余程頭が軽いと見える。」

宿儺は好戦的な笑みを浮かべて愉(たの)しんでいるようだ。

「ガキ共、まずはオマエらだ。俺に何か話があるのだろう。」