不明 ページ34
瞬間、キィィィィンと金属音が響き渡る。
「(___何だ！？)」
その者は、呪具同士をぶつけていたのだ。
「(游雲同士をぶつけて)」
「(形を……！！
その亡霊と呼ばれる人物は、呪具同士を研いだ後に、俊足以上の速さで水の上を駆け、術式…では無く呪具だけで陀艮に攻撃していく。
呪具をメインで使う術師は、普通術式を使う術師よりも実力は
それは主に威力の面に
だが、その亡霊とやらは、速さも、呪具の攻撃の精度も、威力も通常のソレの倍以上の実力を持つと分かる。
「(負けるのか？ 私が……？呪力の無い人間に！？
……いや！！少年の領域が弱まるのを感じる…必中効果さえ取り戻せば
全員殺せる！！時間を稼ぐ！！)」
だが、この状況においても、陀艮は諦めてなどいなかった。
直毘人「滞空できるんだもんなぁ…もう一度言おうか？」
陀艮の思考時間を逆手に取り、陀艮の上空を高く跳躍し、トドメを刺そうとする
直毘人だが_____
陀艮「まだ、終わ」
呪具を陀艮に次々と突き刺していき、鮮血の様なモノが飛び散り、ソレが流れなくなった後の空白の時間が、陀艮との決着を告げる。
真希「領域が…！！(マジであのタコを一人で祓っちまった……！！)」
伏黒「はぁっ…はっはっ…」
伏黒はもう満身創痍状態だ。
七海「(伏黒君とAさんが来てくれなければ、間違いなく全滅していた…
だがまだ問題が残っている…彼は味方なのか…！！？)」
七海が思考を巡らせているうちに、亡霊がAと伏黒に向かっていく。
伏黒は散乱する意識の中、ソレを認識しているが、Aは倒れたままで
それに気付く事は無い。
足音が近付いたと同時に、伏黒はガラスを割り、外へと吹っ飛ばされた。
幸い、それにAが巻き込まれることは無かった。
伏黒「(はっ？いつの間にか…外に 出されていた！！
速いなんてもんじゃない…下手したら、あの時より…！！
何なんだ コイツは！！！)」
伏黒は、自身の状況を理解できてなどいなかった。
真希「恵…！！」
真希の呼び掛けも
全員の手が止まる。
漏瑚「
直毘人「(おいおいおい…冗談だろ？)」
七海「(陀艮という呪霊より…)」
「後は任せろ。」
「(格段に強い！！)」
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作者名：神樂颯稀(Macoron) | 作成日時：2021年10月23日 20時
