世界に見捨てられた人間7 (ページ25)

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ゆらゆら揺れるページ25

※前のページのストーリーに鎮静剤の話を書きましたが、薬学上、薬の効果の強いもの同士の併用は
　基本的に禁止されています。が、この作品は二次創作の上、少し趣旨(？)をズラして書いています。
　一応、主人公であるAには、影響が及ばない程度に
　服用しています。

　まず無いとは思いますが、普通にやってはいけない事なので、薬の併用は絶対に
　しないで下さい。作者は専門家ではありません。
　薬を服用する時はお医者さんの指示に従ってください。
　よろしくお願いします。

　以上、作者からのお知らせでした。

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任務の時とかによくお世話になってる家入さんには、「ちょっとアレルギーを拗(こじ)らせまして…主治医からもらった薬です。」と話を通しておいたが、バレるのも時間の問題だろう。

自分で線引きを決めたリミッターと、そうではないリミッター

そのどちらもが、私を苦しめている。

私が、自分で自分の首を締めているような状態になっている。

それでも良い、大丈夫だからと言ったのは、いったいどこの誰であったか

それは他でも無い自分、私自身なのに。

今までこの2種類の薬を飲んできたが、これで収まっているのが奇跡だと言えるかもしれない。

この渋谷に入って以降、何か嫌な予感しかしないのだ。

その嫌な予感が、私を狂わせるのだ。

だから、その異常なほどまでと言えるほどの狂いを抑えるために、こうして薬を飲む。

そうでもしないと、やってられないのが、私の現状だ。

もし、そうでないのであれば、どれだけ幸運だと言えただろうか。

どれだけ、普通だと言われただろうか。

どれだけ、幸せだと言えただろうか。

どれだけ、生きてて良かったと思えるのだろうか。

それらの全ての「良い」事を知る事は、私の一緒においては一度も無いだろう。

私には、常に足枷(あしかせ)が掛かっているのだから。

目には見えない重り、私だけしか知らない重り。

ズルズルと、私をどんどん闇の淵へと誘い込んでいる。

その大きな波に抗う為に、この薬達は存在する。

私を引き戻す、方法の1つ。

だからそう簡単に捨てることなどできないのだ。