世界に見捨てられた人間7 (ページ23)

今日:3 hit、昨日:0 hit、合計:8,076 hit

張り合いページ23

22:20 井の頭線渋谷駅アベニュー口

ここらで七海と別れようと思っていたAは、
この状況では別行動する口実が見つからないため
仕方なく七海について行くことにした。

だが、七海について行った事で、心にモヤモヤを抱えるという事を、Aは
まだ知らなかった。

道中、歩いた道の反対側からやって来たのは______

「おっ、Aと七海サンじゃんか！お疲れさん。」

？？？「ハハハッ、これはこれは御上のお嬢と七海1級術師ではないか！」

『……何で、オジジがここに居るんですか。』

？？？「儂の事をおジジと呼ぶ癖は変わってないようだな、御上Aよ。」

「？…Aさん、直毘人さんの事をそう呼んでいるのですか？」

『…そこは、ノーコメントで。』

そう、Aと七海が合流したのは真希と、その叔父禅院直毘人だ。

直毘人「真希から聞いたぞ。五条悟が封印か……狐につままれたようだ。」

七海「私もです。…ただ偽物とはいえ、夏油さんが絡んでる。
その辺りに種があるのかと。」

直毘人「その封印を許したのは…御上Aだそうだな？」

『…真希さん、おジジ、あなたから聞いたって言ってたけど…誰から聞いた？』

「…七海サンだ。一般人救出を放っぽうり出して、地下ホームに行ったとか何だって
大騒ぎになってたってな。」

『…ナナケン、人の失敗を禅院家だけには言わないでください。』

「何故です？」

『…ナナケンなら分かるでしょう、誰だって人の失敗に尾ひれ付けられるのは嫌だと。』

「…分かりました。」

直毘人「ハハハッ、お嬢も派手に言うようになったのう！姉と比べれば、妹の方が活きが良いな。」

『そういう魚の言い方やめてくれませんか？』
　

直毘人「いやはや。俺としてはこのまま五条家の衰退を肴に一杯…」

真希「やる気がねぇなら帰れよ。」

『………』

直毘人「帰れ……か、それはオマエの方だろ。なぁ？
七海1級術師殿。それに…御上家のお嬢もな。呪術界の最強を失った責任と
失敗は大きいぞ。」

『…私まで帰れ、と言われる義理は無いです。
100回帰れと言われても、私と真希さんは絶対に帰りませんから。』

「Aなぁ…たまに極端すぎるんだよ。
でもな、Aの言う通り、絶対に何があっても帰らねぇよ。
落ちこぼれにも役割があるからな。」

「ハッハッハ、真希もお嬢も言うようになったな！」
　

『……ッッ、ナナケン、1回トイレ行ってきて良いですか？腹痛で…』