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でも、そのときにはもう当人は、はるか向こうに行ってしまった。
悔しいっ!!!!
あいつを追って次々こぎ出してくKZメンバーを見送った。
あの野郎……もしまた会ったら言い返してやる。
僕がそう決心していると、一番後から走りだそうとしていた男子が、こっちを振り向き言った。
「君に迷惑かけたね。ごめんね。」
僕はびっくりした。
まさか、こんなこと言われないかと思ってたし、思いっきり自転車野郎の後ろ姿を睨んでたから。
僕は睨むのをやめそいつを見た。
いわゆるイケメンと言うやつだった。
長めの髪、少し悲しそうな目、甘い形の唇って説明でいいか。
「あ、名前、教えてよ。」
青く見えるほど澄んだ目で、優しい微笑まれた。
自分を見て、微笑まれたの久しいな……じゃなくて知らないやつに個人情報なんて教えられるものか。
他人はとくに信用ならん。
僕が黙りこくってると、一台の自転車が猛スピードで引き返してきて、僕とそいつの間にジャッと止まったのだった。
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作者名：本オタ | 作成日時：2018年11月15日 0時
