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大学生のときの福良くんは。
目立つほうじゃない。
だけど、地味じゃなくて。
頭がよくて。
かわいい彼女もいた。
すこし、アンニュイな雰囲気に、
わたしは惹かれていた。
遠くから見ているだけで、よかった。
………ただ、それだけ。
---
福良くんの友達が、
わたしを紹介してほしいと言ったらしくて。
福良くんとわたしの共通の友達を通じて、
初めて福良くんと連絡を取った。
とても、気さくで。
わたしが紹介はちょっと、と伝えると。
嫌な感じはまったくなく、
だよね、ごめんね。うまく言っとく。
と、
とにかくわたしのイメージ通り、
優しくて、スマートなひとだった。
………話しても、好きになる要素しかなかった。
---
早朝、家の近くの駐車場。
縁石の上に、福良くんと並んで座る。
ぽつり、ぽつりと。
会話をした。
どうしてあのとき、
………キス、したんだっけ。
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作者名:345 | 作成日時:2022年10月29日 19時