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……見慣れない天井。
ぼんやりとした意識。
須貝さん、の部屋。
バッと起き上がる。
『うお、起きた』
『………』
………あたま、いたい。
『悪い、俺爆睡してて』
『………須貝さん、
いつもの、』
『ん？』
『……よかった。
いつもの須貝さん、ですね。
ぜんっぜん、起きないので、
心配しましたよ。
床で寝られてたので、ベッドに運ぼうとしたんです。
そしたら共倒れです。』
『眠気、吹っ飛んだわ。
パンチありすぎ、あの状況。
まじでごめんな。
………最近寝つき悪くて。
次の日休みだったから、
睡眠導入剤飲んでみたんだわ。
……そしたら、この有様よ。』
知らなかった。
いままで、全然そんなそぶりなかったのに。
日中眠くてしんどいときもあっただろう。
なにか、手助けできることが、
あったかもしれないのに。
言ってくれたら。
………………言って、欲しかった？
………………信用に、足らない？
『……A？』
心配そうに顔を覗き込まれて、
慌てて距離を取る。
数秒後、
それがやや不自然だったことを後悔して。
『あ、じゃあ。
そろそろ失礼、します』
と、これまた不自然なかんじで。
そそくさと須貝さんの部屋を出る。
勝手に、
仕事上のいいパートナーだと、
思い込んでいた、けど。
わたしは、
須貝さんのことを
何も知らない、という現実を。
あらためて、つきつけられた。
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作者名：345 | 作成日時：2022年10月29日 19時
