ぱろでぃ!小金井ちゃん!1 ページ21
※本編の小金井ではなく虚構シリーズで登場した小金井が出ます。心広くお読みください。
※なお、学パロです。
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「……なあ、小金井よ」
「何? 神永」
神永はボサボサになっているAの髪型を見るなり苦笑した。
恐らく走ったのだろう。
「おまえ、ここに入学してから何日経った?」
「………2週間くらい」
「俺達はとっくにこの学校の構図は覚えたのに、なーんで小金井は未だに1人でここの教室に来れないの?」
「…………私は人生の迷える子羊なので」
「苦しい言い訳だな、おい!! いやあ、さすがに3日で十分でしょ、ここに来ることぐらい」
そう、Aは登校する度に迷子になっていたのだ。
D組は特別クラスとして別校舎に隔離されている。故に隔離するだけの広さがある。
別校舎ともなれど遠く、廊下は入り組み、ただでさえ鈍感なAにはたどり着くなど無茶な話なのだ。
そして最終的には心配した福本に回収され、今に至るのだ。
「しょうがないじゃない! 暗記は苦手なの!」
「勉強全般無理だろ、お前」
「波多野は黙らっしゃい!!」
「なっ…! 事実だろ!!」
Aは波多野に事実をつっこまれ、うっと眉を寄せる。
そう、AはDクラスの中でも1番、劣っているのだ。
「迷子になるんでしたら、僕が首輪で縛ってあげましょうか?」
「もう、いっそのこと…!!」
「迷走するな、A!! お前の今後の人生に大いに関わるぞ!!」
慌てて神永が実井の方へと歩き出そうとするAを抱き止めてツッコミをいれる。
このまま実井の『犬』になればAは大変になる、とでも思ったのだろう。
「でも迷子なら俺と一緒だね、A」
「甘利さんも迷子になるんですか?」
「いや、こいつの場合、進んで迷子になるから1番タチが悪い」
「ひどいな、波多野」
甘利の冒険の1番の被害者である波多野が語るのだから、そうなのだろうとAは頷いた。
「でも迷子とかって少女漫画の始まりみたいだよね。『いっけなーい! 学校が始まっちゃう〜! キャッ!』みたいな?」
「どっからそんな声出したんだ、田崎」
するとタイミングよく三好が教室に入ってくる。
心なしか機嫌が悪そうだ。
「どうしたんですか、三好さん」
「……鏡を見ていたらごつい男の人とぶつかったんですよ。おかげで鏡が割れました」
その場の空気が固まる音がした。
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えもん(プロフ) - 瑠璃(仮)さん» コメントありがとうございます!!実井は余裕だろうなあ、思いつつ書いてたのでキュンキュンしてもらえたなら嬉しい限りです!!更新頑張らせてもらいます!!!! (2016年8月11日 20時) (レス) id: fbc751c778 (このIDを非表示/違反報告)
えもん(プロフ) - ミコル・リアさん» コメントありがとうございます!!これからも頑張らせてもらいますね!! (2016年8月11日 20時) (レス) id: fbc751c778 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃(仮)(プロフ) - 実井くんの余裕綽々とした態度がキュンキュンします(*´罒`*)これからも更新楽しみにしてます!頑張ってください! (2016年8月8日 16時) (レス) id: 586ec9aef4 (このIDを非表示/違反報告)
ミコル・リア(プロフ) - すごく面白くて大好きです!これからも頑張って下さい! (2016年8月5日 21時) (レス) id: 3d9f6a0a6f (このIDを非表示/違反報告)
えもん(プロフ) - 瑠衣さん» コメントありがとうございます!!まさかの禁断の果実にファンが!!やはりパラレルなので幻滅されるかと思ったんですがそう言っていただけると嬉しいです!!応援に応えれるよう頑張ります!! (2016年7月30日 20時) (レス) id: fbc751c778 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:えもん | 作成日時:2016年7月27日 12時