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欠品の翼 ページ14

「この者を捕らえろと?」


Aは任務書を一読し、結城に渡した。

現在、Aは初任務を与えられるべく、結城の部屋に来ていた。


「そいつはソ連の手先だ。死なすな、殺すな。わかるな?」

「はい。手段は?」

「貴様らで決めろ。話は以上だ」



*@*



「宜しくお願いしますね、Aさん」


最初に口を開けたのはAではなく実井だった。

Aが1人前になるまで、今後の任務はD機関の誰かとすることになっている。

逃げるに逃げられないではないか。

Aはそう思いながらもこちらこそ、と実井に笑顔で返した。

化物達には慈悲はない。

なんせ、あの男が直々に磨き育て上げたのだから。

欠品であるAとは違う。



「随分と窮屈そうな顔をしますね。ここは嫌ですか? この前の夜だって田崎さんと福本さんと飲んでいらしたのに」

「…そうね。確かに飲んでいたけど渋々よ。結局、朝を迎えてしまったし。……それから車内で煙草はやめてください。匂いがうつるわ」


おっと失礼、と実井は言ったがどうやら火を消す気はないようだ。

Aは実井から顔を背け、窓を外を見た。

瞬間、


「ごほっ…何するんですか!?」

「おっとこれまた失礼」


実井がAに煙を吹きかけたのだ。

Aはいきなりのことに驚き、咳をする。

煙が目に入り、涙も出てくる。

するとまたいきなり実井はAの顎を指で自分の顔に近寄らせる。

その距離、異様に近い。



「Aさんは相手に煙草の煙を吹きかけるという行為の意味はご存知ですか?」

「…知らない」

「今晩、貴方を抱く。そう言った意味があるんですよ」

「へぇ、私の体は安くないけど。煙草1本で買えるとでも?」

「いいえ、思っていませんよ。僕の体も安くはないのでね。そこでゲームをしません?」


実井の口がニヤリと笑う。

その瞬間、Aの背中にゾクリと悪寒が走る。

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えもん(プロフ) - 瑠璃(仮)さん» コメントありがとうございます!!実井は余裕だろうなあ、思いつつ書いてたのでキュンキュンしてもらえたなら嬉しい限りです!!更新頑張らせてもらいます!!!! (2016年8月11日 20時) (レス) id: fbc751c778 (このIDを非表示/違反報告)
えもん(プロフ) - ミコル・リアさん» コメントありがとうございます!!これからも頑張らせてもらいますね!! (2016年8月11日 20時) (レス) id: fbc751c778 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃(仮)(プロフ) - 実井くんの余裕綽々とした態度がキュンキュンします(*´罒`*)これからも更新楽しみにしてます!頑張ってください! (2016年8月8日 16時) (レス) id: 586ec9aef4 (このIDを非表示/違反報告)
ミコル・リア(プロフ) - すごく面白くて大好きです!これからも頑張って下さい! (2016年8月5日 21時) (レス) id: 3d9f6a0a6f (このIDを非表示/違反報告)
えもん(プロフ) - 瑠衣さん» コメントありがとうございます!!まさかの禁断の果実にファンが!!やはりパラレルなので幻滅されるかと思ったんですがそう言っていただけると嬉しいです!!応援に応えれるよう頑張ります!! (2016年7月30日 20時) (レス) id: fbc751c778 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:えもん | 作成日時:2016年7月27日 12時

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