フォークボールは打ち返せない【qk】 (ページ3)

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まぁ、部室に来てもらうだけだから。

と思っていた俺が甘かった。

俺が部室に戻ったとき、

事情を知らない奴数人に、

囲まれていた。

…マネージャーの勧誘とかしてんじゃねえよ。

『お前ら。

違うから。

キャプテンの客だから。』

奴らはしぶしぶ立ち去りながらも、

今度あそぼー、とか、

マネージャー気が向いたらいつでも、とか。

好き勝手なこと言ってやがる。

『不審者ぽくなってしまいました。』

『はは、不審者、て。

あ、敬語いらんよ。

俺2年だし。

2-Eの須貝。

Aさんも2年だよね？』

『2-FのAです。

須貝くん、ありがと。』

『そいや、

今日、1人なん？』

楽器を運ぶとか言ってて1人はないだろ。

『えっと、

遅れるって連絡が。』

じゃあ、手伝おうか、

と言おうとしたとき。

『A。

ごめん、遅れて。

あ、須貝。

さんきゅな。

模試のあと先生と話すことになっててさ。』

キャプテン。

3年生は、模試で今日練習は休みだった。

キャプテンとAの間に漂う何とも言えない空気。

俺の脳細胞は高速で情報を伝達している。

いま弾き出した答えは。

Aは、

キャプテンとつきあっている。