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＜神山side＞
｢俺さ、独占欲強いねん｣
胸の中のしげに打ち明ける。
｢好きなものは全部大事にしたくて。絶対、手離したくないんよ｣
重岡｢……知ってる。｣
そう小さく呟く生意気な鼻声が愛おしい。
｢そりゃそうか笑 長い付き合いやもんな｣
じゃあ俺の気持ちもわかってくれへんかな。
｢ほっといてほしい、ひとりになりたいって思うことはあるよ。
でもさ。やっぱり、ひとりってしんどいやん。
そのしんどさがわかるから
嫌がられても一緒にいたいと思うし、心配もさせて欲しい。
俺にはしげが必要やから。
大好きで、大切で、幸せで居てくれんと困る存在なんよ｣
抱きしめる腕に力を込めて、
心の深いところまで届くようにゆっくりと伝える。
重岡｢…俺、そんなええやつちゃうよ｣
｢知ってる｣
重岡｢最近酒飲んでばっかりやし｣
｢それは直してほしいとこやけど｣
重岡｢昨日も今日も神ちゃんに頼りきりやんか｣
｢俺は頼ってもらえて嬉しかった。おかげで仕事も進んだで？｣
重岡｢…っ、そうやって神ちゃんは甘やかすけど、｣
｢もうわかったから。
それ以上俺の大事な人の悪口言わんといてくれる？
俺は、いいとこもダメなとこも全部引っ括めた
重岡大毅 が好きなんやから｣
長い沈黙の後、ようやくしげが顔を上げた。
俺に縋るような目。
何を言っても無駄なことを悟り、体の力が抜ける。
重岡｢……俺、やっぱ神ちゃん嫌いや｣
そう言って俺の肩に頭を乗せるしげ。
やっと俺の愛の深さに気づいて降参したらしい。
重岡｢…面倒くさいやつでごめん｣
自分の中で向き合って、悩んで、納得する過程の最中。
折り合いがつけきれない言葉はか細く、耳元をくすぐった。
重岡｢指、まだ痛い？｣
｢全然｣
重岡｢俺のことも噛んでええよ｣
｢なんでやねん笑｣
そう言いながら自分の手を見返す。
肩にかかる重みと体温、脈打つ首筋。
そっと口を近づけるとしげの体がビクッと跳ねた。
｢痛かった？｣
重岡｢全然。くすぐったい｣
いきなり首を噛まれたのに平然としている姿に腹が立つ。
今度はしっかりと跡が付くように歯を立てる。
再び跳ねる体を抑え、
首筋から口を離すと白い肌に鮮やかな模様が浮き上がった。
｢よし、やり返したで｣
重岡｢みんな誤解するかも｣
｢ええやん別に｣
俺の印がまたひとつしげを縛る。
でももう謝らない。
こいつは、俺のやから。
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夜光(プロフ) - みささん» コメントありがとうございます！励みになります！ゆっくりですが完結できるよう頑張ります(ง •̀_•́)ง (2022年5月16日 12時) (
レス) id: 4599a482ed (このIDを非表示/違反報告)
みさ - 面白いです！更新待ってます！ (2022年5月14日 9時) (レス) id: 6097d6630f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜光 | 作成日時：2022年5月3日 1時
