晶哉side ページ34
晶哉side
「またフラッシュバックしたんですか？」
誠也「いや、今回はちゃうって。」
「じゃあ何でなんですか？」
誠也「泣いとって、そのまま過呼吸なったらしい。」
正門「泣いてて？」
誠也「俺もまだそこまでしか連絡来てへんから分からんけど…。」
そう言うと、誰かに電話をかけだした誠也くん。
リチャ「末澤、それ誰？」
誠也「うたちゃん先生。」
リチャ「なんで？」
誠也「さっきの、うたちゃん先生から連絡きてん。」
リチャくんが状況分かってへん僕ら４人を集めて「末澤が今電話かけとるのがAの耳鼻科の担当医さん。」って教えてくれた。
Aちゃんが耳鼻科におるときに過呼吸なったん？
なんで？
検査の結果悪かったとか？
病院ってだけでどうしても悪いことしか思い浮かばんくて考えるのも嫌になる。
電話が繋がったらしい誠也くんがしばらく話しとる。
話を終えて電話を切った瞬間、みんな誠也くんの周りに集まった。
リチャ「何て？」
誠也「検査の結果が悪くて、もう左耳の聴力戻らん可能性が高いって話をしたらしい。」
「えっ…。」
誠也「その話の直後に……俺ら…24時間テレビの手話ダンスがテレビで流れとったらしくて。」
誠也「テレビどうしても見るって言うから見せとったら泣きすぎて……って感じやったって。」
Aちゃんの心境を考えたら何も言われへんくて誰も言葉を発することなく時間が過ぎる。
小島「Aちゃんの家に行くのはダメですか？」
誠也「Aが部屋に籠っとるらしいから話できひんかもやで？」
小島「ドア越しでもいいんで。」
誠也「それやったら…しのママに連絡してみるわ。」
誠也くんがスマホ持って楽屋から出た。
小島「行く？」
大晴「もちろん。」
正門「少しでも声かけてあげたいし。」
リチャ「A…ショックやろうからな。」
「いつももらってばっかじゃ申し訳ないんでね！」
誠也くんが許可取ってくれたから、マネさんに送ってもらって東雲家に来た。
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作者名：鶴 | 作成日時：2023年12月28日 14時
