見つけてほしかった９【Seiya. S】 (ページ32)

今日:47 hit、昨日:15 hit、合計:18,763 hit

You side ページ32

Aside

画面では、つい何日か前までドームの楽屋で騒いどった６人がストーリぃ！を歌っとるところが。

こじけんの歌割り、他の人が代わっとるんや。
…わっしょい後の電話のときも声枯れとったもんな。角たちとギャグ対決した！って楽しそうやって。

この曲、グレショーの舞台ツアー思い出すわ。

そのときは、まだ会ったことなかったけど切羽詰まった夜中に電話で２回くらい相談乗ったんよな。…懐かしいな。

TVerでグレショーを見るのが楽しみやった。

リーくんのキレ芸とか、よしくんの鉄の心のギャグとか、たくさんのAぇの良さが詰まった大好きな舞台。福岡はなかったから見られへんかってんけど、好き。

手話、「見る。」っては言ったけど、今の自分を認めなくないのか、どうしても歌の方ばっかり聞いてまう。

心配そうに覗き込んでくるうたちゃん先生はリモコンを握っとって、テレビを消そうとしとった。

慌ててその手を止めて、テレビに向き直る。

福「A」
正「g」
末「r」
リ「o」
小「u」
佐「p」
Aぇ『Aぇ！group』

みんな楽屋では手話の練習全くしてなかったな。

気ぃ遣ってくれたんかな？

晶哉の質問…あれ、これに影響されてなんかな？

こじけんと晶哉は手話ダンスやっとる子のとこ行ったらしいし。

目の前がぼやけてだんだんAぇが見えへんくなってくる。拭っても拭っても溢れてくる。

晶哉「そこにまだ小さな幸せが見つけられ無くても隣にいる君が微笑むから…ってそれだけでいい」

誠也「いつか大きな幸せを掴んでもセーブポイントは無いからゆっくり進んでいこう」

堂々と流れるように手話をする姿は、練習の賜物。

「めっちゃ良かったで！」って言いたいし、今までなら言うてた。

ただ、今はそれが辛くて仕方なかった。