見つけてほしかった９【Seiya. S】 (ページ15)

今日:26 hit、昨日:15 hit、合計:18,742 hit

誠也side　　※ ページ15

誠也side

正直まだ少し怖いけど、来てくれるファンの子のためにも頑張ろうって思えた。

「…ホンマにありがと、A。」

A「何が？笑」

「ありがと。」

A「ん。私行かれへんけど頑張りや？」

「A来ーへんの？」

A「うん。」

「なんで？チケット取れてへんの？」

A「うん。外れたからな。」

「楽屋は？」

A「いろんな人来るやろ？」

「大丈夫、来てほしいねんけど。」

A「流石にメンバーと確認して？」

「ん。分かった。そう言えば、学校は？」

A「今週先生たちが会議多いらしくて午前中。」

「そうなんや。」

A「手紙さ、読んで泣きそうなってんけど。笑」

「俺は書きながら号泣やったけどな。笑」

A「川崎さんが「はい！」って急に渡してきてん。高校入ったから？笑」

「かな。笑」

A「もしせーちゃんが思い出してなくて、再会できてへんまま私がこの手紙貰ったら兵庫中…日本中探して回ったと思うで？笑」

「当時はそんなこと考える余裕なかったし、もう俺のことなんか忘れててほしかったからな。」

A「嘘つき。」

「え？」

A「昔貰った方の手紙に「忘れないで」とか書いとった人がよく言うわ。笑」

「気付いとったんや。笑」

A「私のこと誰や思ってんねん。笑」

「Aなら気付くと思っとったで。」

A「……明日から頑張りや？」

そっと出された小指に、小指を絡めた。