見つけてほしかった９【Seiya. S】 (ページ13)

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誠也side　　※ ページ13

誠也side

結局、仕事に穴開けて…俺何やってんねやろ。

結構な時間自己嫌悪に陥っとったとき、部屋のドアがノックされた。

「……誰？」

A「Aやで。」

「A？」

A「来たよ、せーちゃん。」

確かに、ずっとAに会いたかったけど…Aもあの記事読んだんかって思ったら顔合わせられへん。

「ごめん、今顔見られへん。」

A「…ドア越しに話すのは？」

「…それやったら。」

Aがドアの前に座った気がしたから、俺もドアに背中を預けて座った。

A「せーちゃんドアまで来てくれたん？嬉し。」

「…なんで来たん？」

A「んー？せーちゃん大変かなって思って。」

リチャか佐野が呼んだんやろうけどそれを言わへんAはぶっきらぼうな言い方の俺にも大人の対応。

「Aもさ、」

A「うん？」

「あの記事読んだん？」

A「いや？読んでへんよ。」

「え？」

A「晶哉に「絶対サイト開かんとって」って言われたから。でも、内容だけ教えてもらってん。…熱愛のデマが出たって。」

佐野、そういう伝え方してんねや。

ホンマに良くできた最年少やな。

「A、部屋入ってくれる？」

A「ええの？」

「ん。」

ドアを開けると、Aが嬉しそうに入ってきた。