見つけてほしかった６【Seiya. S】 (ページ18)

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You side ページ18

Aside

まさか、せーちゃんが泣くとは思わんからめっちゃ焦った。

「ちょっと、せーちゃん？」

誠也「ごめん、ごめんな。」

椅子の上に膝を抱き抱えて座り、私に謝り続けるせーちゃんの姿は見てられへんくて思わず抱き締めた。

「せーちゃん？」

誠也「…ん？」

「謝ったらアカン。」

誠也「でも…。」

「せーちゃんが私を守ろうとしてくれたんは、十二分に伝わっとるから。」

誠也「俺があのとき」
「タラレバ言ってもしゃーないねん。」

「過去は過去。やろ？」

誠也「……。」

「せやったら、私だって「あのとき弱くてごめん」って謝るけどええの？」

誠也「それはちゃう！」

「せやろ？今の状況って、それと同じやで。」

誠也「！…ごめん。」

「もう謝るの禁止な？」

誠也「ん。」

「なんか質問ある？」

誠也「耳さ、治ったん？」

「…治ってた。」

誠也「治ってた？って…今は？」

「ずっと治っててんけど、今朝かな？左耳がまた聞こえんくなってまって。」

誠也「えっ？…それもストレスなん？」

「たぶんそうなんちゃうかな。さすがにあの２人が亡くなったんはショックやったから。聞こえ方が、前に聞こえへんくなったときと同じやから。」