誠也side ページ1
誠也side
思わず涙が溢れたのが伝わったのか、肩を震わせながら、泣くA。
A「せーちゃんのバカ！」
って泣くAの姿に、ただただ「傷つけてごめん」の思いしか出てこーへん。
やっぱり辛かったよな…。「あのときは俺も子どもやったから」って理由じゃ許されへんくらいの傷を追わせたのは間違いなくて。
手紙はくれたけど、俺のこと嫌っとるんかな。って心のどっかで思っとった。
ただ、名前を呼んだ瞬間走ってきて抱き締めてくれたから安心して涙腺が…な？
どのくらいそうしとったか分からへんけど、しのママが部屋に入ってきたからやっと現実に戻ってきた。
東雲母「A〜…って！誠也くん！？」
「ご無沙汰してます！」
東雲母「Aと…再開できてよかったな！」
「はい！」
ずっとこのままでおりたいけど、生憎サマパラのレッスンに行くために乗らなアカン電車の時間が迫ってきとる。
「A？今日の夜、まだこっちおってくれへん？」
A「…もちろん！」
「よかった…。ほな、レッスン行ってくるな。夜のことはしのママに連絡しとくから。」
A「ん。いってらっしゃい、せーちゃん！」
「いってきます！」
Aの「いってらっしゃい」には魔法が込められとるんかなってくらい、足取りが軽くなる。
レッスン室に入るや否や
正門「誠也くん顔溶けてますよ？」
小島「ホンマや！あんなに機嫌が良さそうなん見たことないで？」
って辛辣なもんビバをシカトし、向かうのはリチャのところ。
リチャ「おはよ、どないしたん？」
「今日の夜！ウチ来てな！絶対良いもん見せたる！」
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作者名：鶴 | 作成日時：2023年10月9日 21時
