見つけてほしかった５【Seiya. S】 (ページ47)

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You side ページ47

Aside

久しぶりに顔を合わせるお手伝いさんたちに順番に抱き締められて「今日は疲れたやろうから早く休み？」って言われた。

自分の部屋のドアを開けると、引っ越した日のままめちゃくちゃ綺麗に掃除されとって、嬉しかった。

いつでも帰ってこれるようにって気持ちが伝わってきたから。

懐かしいベッドで休んで次の日を迎えた。

…ストレスが大きかったんかな？左耳が思うように聞こえへんかったけど、誰にも言わんと準備をした。

午後は人が多いから、できるだけ人に会わんよう朝早くに伺うことになった。

葬儀場に向かうとおっちゃんたちの息子さんが２人おって、挨拶する。

「できるだけ人に会わんようにって言ってはったと思うんですけど１人、先客がいるんです。ええですか？」

って言われた。

東雲母「もちろんです。むしろこちらの都合なのにそこまで考えていただいて…。」

挨拶が済んだところでおじちゃんとおばちゃんがおる部屋に行った。

オカンたちは気を遣ってくれたんか外の椅子で待っとくらしい。

意を決してドアを開けたら棺が２つ。

記憶の中にある２人との思い出がフラッシュバックしたけど、きちんとお線香をあげて挨拶した。

顔を上げて出口に向かおうとしたとき。

ドアを開けたときはいなかった先客の姿が見えた。

「せーちゃん？」