You side ページ40
Aside
先生「お姉ちゃん凄いね!!!」
「ありがとうございます！」
先生「ずっと楽器しとるん？」
「生まれてすぐくらいから初めて、ここ６年は止めとったんですけど。」
先生「ブランク感じた？」
「いやー、なんか体が覚えてました。」
先生「めっちゃ上手やったよ！独学なん？」
「はい。完全に自分で勉強しました。」
先生「もったいない！！」
「え？笑」
先生「うちのレッスン受けん？ダダでいいから！」
「いや、ダダはさすがに…ってか、先生のレッスンって人気すぎてそんな簡単に受けられへんらしいじゃないですか！」
先生「まぁ、そこは置いといて、スカウトやん？」
「受けさせてもらえるなら是非！でも、お金は…。」
先生「受けとりません！笑 わざわざ楽器運ぶの大変やったら、この部屋あげるから！」
「そんなにしてもらうのは申し訳ないですって…！」
先生「防音室なんか余ってるから！Aちゃんの才能を伸ばしたい！」
「ほな、いいんですか？」
先生「もちろん！！」
ノリの良い先生のご厚意で、この防音室にずっと楽器を置いても良いことになった。
有名なドラマーの先生がめっちゃ誉めてくれはったから嬉しくて、自信に繋がった。
そっから毎週の週末は防音室で楽器を演奏したり、先生のレッスンを受けたりの日々が始まった。
周りのレッスン生の方たちからも可愛がってもらって週末が楽しみで仕方ない。
学校生活と休日がどっちも楽しすぎて、充実した日々は過ぎるのが早い。
気づいたら中２の夏休みがもうすぐ始まろうとしとる。
いつもみたいに防音室に行って、せーちゃんに作ったあの歌を演奏しとった。
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作者名：鶴 | 作成日時：2023年9月10日 21時
