見つけてほしかった５【Seiya. S】 (ページ35)

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You side ページ35

Aside

手紙を送って何年か経った。

あと何ヵ月かで年が明けて、小学校の卒業式がある。

４月から中学生やねんけど、１つだけ問題ができた。

島には高校が１つしかなくて、将来、大学のことを考えたら福岡の高校がいいんじゃないかって話に、じいとばあと話しててなったんよ。

そうなったらこの際、中学受験をしたら楽なんじゃないかって話になって。オトンたちに聞いたら全然ええよって言ってくれたから、中学受験することに。

ここでもう１つの問題。

じいとばあは対馬の会社があるから福岡にはどうしても来れへんって。

オトンたちはもちろん無理やし…って悩んどったらお隣の山田家族が驚いた提案をしてくれた。

山田母「うち、４月から旦那の仕事の関係で福岡に引っ越すんよね？もしよかったらAも着いてくる？」

って。Aが対馬に来てずっと親代わりっていうか、ホンマの家族みたいに可愛がってくれた山田家やからありがたい申し出なのは明らか。

でも、さすがにな…って思っとったらまたまたまさかの提案が。

山田母「１回さ、Aのお母さんに聞いてみようや。」

って。…え？オカンに？とは思いつつ、どうするにしてもオカンたちの許可はいるから６年ぶり？の再開を決めた。