見つけてほしかった５【Seiya. S】 (ページ21)

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正門side ページ21

正門side

「誰やろ」とは思うけどそこまで気になるわけでもなくて、誠也くんの友達とか、リチャくんたちの知り合いなんかな？とか思ってた。

それから少し月日が経って、もう松竹で聞いたことの内容なんて忘れていた頃。

雑誌で関ジュが主演の舞台の特集を組んでいただけるらしく、それの取材を受けに来ていた。

funky8の方々も同じスタジオに来とるらしくて、挨拶に行こうと楽屋の前を通ろうとしたとき声が聞こえた。

丈「あ！今江、今から飯行こうや！な!?」

なんとなく柱の影に隠れると、楽屋から丈くんと今江くんが出てきた。

大地「なんやねん！急に今からメシって。俺何かした？もしかして、Aって禁句やった？」

丈「…とりあえず、もう喋らんとってくれ…。」

嵐のように去っていった２人。

久しぶりに聞いて思い出したAって名前と、明らかにおかしかった丈くんの言動が胸の中でグルグルする。

隠れたままさっき起きた出来事についていろいろ考えていたら、また楽屋のドアが開いて人が出てきた。

無言でスタスタ歩く誠也くんとその後ろをこれまた無言で歩くリチャくん。

もちろん楽屋は挨拶に行けそうな雰囲気でもなかったから、来た道を引き返した。