見つけてほしかった５【Seiya. S】 (ページ3)

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リチャside ページ3

リチャside

Aが引っ越してから５ヶ月が過ぎようとしとる。

その間に変わったことと言えば、末澤に「もうAのこと聞かへんから」って言われて仲直りしたことくらい。

俺も丈もひと安心したけど、末澤がAについて聞かへんくなるってことはAのこと思い出すこともなくなるんか…って思って複雑ではある。

ちなみに、末澤は高校の生徒会長になったらしく忙しそうな様子を見るようになった。

Aについてのいざこざが減ったからか、周りとの関係も良くなったみたいでこの前智弘くんとの2人暮らしを止めて実家暮らしに戻ったらしい。

８月の暑い日々をレッスンを受けつつ過ごしていた。

レッスン場に掛かったカレンダーをふと見ると、明日は8月17日。

……Aの誕生日。

もうあの日から１年なんかって思って驚く。

丈と目があったからカレンダー指差したらLINEが来た。

丈明日店予約してあるからお祝いしようや。

丈本人不在の誕生日会ってことで。笑

頷くと店のURLが送られてきた。

丈明日もレッスンあるから、レッスン終わりに一緒に行こうな?

頷いて返す。

丈さっきから、なんで頷いてLINEで話さへんの?

思わず２人で笑ってしまったからか、末澤が来た。

誠也「なんで２人して笑っとるん？」

「何もないで？」

丈「そうそう。末澤にはまだ早いわ。笑」

キャンキャン吠える末澤をスルーしてレッスンを終えた。