見つけてほしかった５【Seiya. S】 (ページ11)

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リチャside ページ11

リチャside

俺らの独断やのに優しすぎる２人。

文章の感じが似とったり、送られてきた時間がほぼ一緒やったりで２人で話したんやろうなって想像つく。

緊張でぐっすりは眠れへんかったけど、丈がおったから少しはリラックスしやすかった。

丈と２人で電車に乗って末澤が待つ駅まで揺られる。

俺も丈も緊張して口数は減ったけど、それ以上に緊張しとるのは末澤やと思うし、気を引き締める。

待ち合わせ場所には15分前やのに末澤がおって、車を出してくれたみたい。

行き先を告げると「なんで前の家？」とは言いつつ車を走らせてくれた。

Aの引っ越し以来、久しぶりに来たAの家は外見こそ綺麗なものの、なんか活気がない気がするのは気のせいやろうか。

Aの家の隣、末澤の住んどった家は買い手が決まったらしく、前まであった看板がなくなっとる。

車の中で、しのママにLINEを送る。

リチャ家の前着きました!末澤の車、車庫に入れといていいですか?

東雲母あっ!もう着いたん?
車は車庫に入れとってええよー
門開けるな～。

末澤に、東雲家の車庫に停めていいらしいと伝えると、不思議そうにしながら停めてくれた。

車から降りると門は開いていて「なんで東雲家なん？」と騒ぐ末澤を引っ張って家に入った。