You side ページ26
Aside
そっからは何もする気が起きひんくて、必要最低限しか部屋から出ぇへん生活が続いた。
オカンとかお手伝いさんとかもAの性格分かっとるから気を遣ってそっとしといてくれとる。
あんなに毎日触ってた楽器も触らんと静かな部屋で手紙見ながらずっと１人で過ごす。
夜になったらベランダの椅子に座って空を見る。
こんな生活を繰り返しとったらいつの間にか夜の外が寒くなくなって、庭の桜が咲いとった。
どんなに願っても背中合わせのもう一つの椅子に、あの日みたいに座ってくれるせーちゃんが近くに来ることはなくて分かっとるけど悲しくなる。
あまりにも元気がないからか、オカンたちが扉越しに声かけてくれるときもあったけど、せーちゃんの姿が脳裏に残ってて部屋を出ようとは思えへんかった。
ある日、いつも通りにお風呂に入ろうと思ってお風呂場へ行った。
…なんかおかしくない？…気のせいか？
シャワーを浴びるときに何か分からへん違和感があった。
ただ、それが何かは分からへんくてとりあえずお風呂からあがる。
髪を乾かそうと思ってドライヤーのスイッチをオンにしたとき、違和感の正体が分かってしまった。
…左耳、聞こえにくいねんけど。
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鶴(プロフ) - 妃楼さん！読んでいただきありがとうございます！メッセージ、正解です！初めてコメントを頂いたのでとても嬉しいです!!長いと自負しているので一気読みしてくださるほど愛していただけると知れてこれからも頑張ろう！と思いました！妃楼さんもお体に気を付けください！ (8月18日 21時) (
レス) id: e16ce7ad76 (このIDを非表示/違反報告)
妃楼(プロフ) - 初めまして!昨日このお話に出会い、追いつきました。私も兵庫に住んでます！あの手紙のメッセージ、縦読みで｢忘れないデ｣ですよね！素敵です！これからも楽しみにしてます！鶴さんの無理ない範囲で、 頑張って下さい。毎日暑いので、お身体にお気をつけ下さい！ (8月14日 21時) (レス) id: 617c3b12c2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鶴 | 作成日時：2023年8月13日 23時
