見つけてほしかった３【Seiya. S】 (ページ48)

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誠也side ページ48

誠也side

朝ごはんを２人で食べて、俺はすぐにレッスンに行く準備をしたら智弘は皿洗いをしてくれた。

「皿洗いくらいする！」って言ってんけど「危ないから！」言うて断られたんよな。

キッチンカウンターに埋め込み式の立派な食洗機があるから洗剤買ったら即導入しようと心に決める。

智弘は今日、消耗品の買い出しに行ってくれるらしいからお金を渡す。

これすらも受け取り拒否されかけたから無理やり押し付けたら大人しく受け取ってくれた。

生活費はオカンたちが俺の講座に振り込んでくれるらしいから振り込まれたらそれを使う。

８時になったから家を出て駅に向かう。

ホンマに近いな。徒歩５分くらいちゃう？

電車に乗って大阪のレッスン場の最寄りまで揺られる。なぜか分からへんけど電車は空いていて空席があるほど。

丈の最寄り駅に入るとホームに丈がおるのが見えた。

一緒に座ろうと思って声をかけようとしたら、丈が誰かと話しながら乗ってきた。

あれは……リチャ？

なんでリチャが丈と一緒の駅で乗ってくんねやろ？

リチャがいつも乗ってくる電車、そもそも方面がちゃうから丈と一緒になるはずないねん。

頭の中が？で埋め尽くされたけどとりあえず声をかけた。

「丈！リチャ！」

声に気付いてこっちを向いた２人は俺の隣に座って、くだらない話を着くまでずっとしてた。

２人が自然すぎたから、昨日リチャが丈の家に泊まってどんな話をしてたかを知るのはずっと先やった。