見つけてほしかった３【Seiya. S】 (ページ47)

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誠也side ページ47

誠也side

不思議な感覚に包まれてたまま2人を見ていると意識が急上昇して、目を開けたら天井が見える。

時計を見ると5時30分で二度寝しようとしたときに気付いた。枕にはシミがあって睫毛が濡れとるし、汗だくやから気持ち悪い。

…風呂入るか。

二度寝を諦めてシャワーを浴びに行った。

さっきまであんなに強く残っとった夢の内容、起きた瞬間忘れてまうんはなんでなんやろうな。

なんか、ムシャクシャすんねん。

何回頭からシャワーを浴びても心がスッキリせーへんままで、頭の中に残るのは謎のモヤモヤだけ。

朝から気ぃ悪いなと思いつつシャワーをから出ると、キッチンの電気がついとった。

覗いてみると智弘が朝ごはんを作ってくれていて、朝早くから感謝の気持ちが溢れてくる。

「おはよう、智弘。」

智弘「おはよう！誠也。朝ごはん今作っとるからあと少し待っててな～？」

「ありがとう。…毎朝作ってくれるん？」

智弘「？もちろんや。俺、料理好きやからなぁ。」

「俺も手伝うで？」

智弘「誠也はキッチンに立ったことある？」

「…ない。」

智弘「せやろ？使用人みんなの暗黙の了解があったんよ、誠也には絶対に包丁持たせるなっていうやつ。笑箱入りお坊ちゃんは待ってればええから。気持ちだけ貰っとくな？」

「ありがとう。笑」

朝やからいつも以上にポワポワしとる智弘と話してさっきのモヤモヤはどこかに消えてった。