見つけてほしかった３【Seiya. S】 (ページ45)

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誠也side ページ45

誠也side

Aちゃんの名前を聞いたとき、胸の奥で何かが引っ掛かった気がした。

ただ、その違和感の正体が何かは分からへん。

ずっと考えてたらいつの間にか23階に着いたみたい。

ボタンの近くに立っとったからドアを開けるボタンを押して、最後に降りる。

俺が住む部屋にはほとんどの荷物が運んであって、業者さんが最後の確認をしとった。

家の鍵開いてたん…？と思ったけど、家に入ったら謎が解けた。

「智弘おるやん！」

先にこっちで業者さんの対応してくれとったらしい。

家は外見通り、広くて綺麗で2LDK。

俺と智弘の荷物を運びいれてもまだまだ余裕がある。

綺麗な家にワクワクしとるのは間違いないけど、何かソワソワして落ち着かへん。

このモヤモヤの正体はさっきのAっていう名前を聞いてからなんは分かってんねん。

リチャも俺のこと怪しがってるんやろな。よく目が合うもん。笑

いろんな手続きも終わって家で特にしてもらうこともないから、オカンとリチャには帰ってもらった。

リチャは朝、兵庫まで送ってもらったのに何もできひんのは申し訳ないから…今度何か奢らなアカンな！

智弘と２人になった家で、ソファーに並んで座る。