見つけてほしかった３【Seiya. S】 (ページ36)

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リチャside ページ36

リチャside

朝、末澤に起こされて言われた言葉で俺の淡い希望は打ち砕かれた。

誠也「なんで俺リチャの家で寝とったん？」

…やっぱり忘れたんやな。

出来るだけボロを出さへんように声をかけて末澤に出掛ける準備をさせる。

時折疑問を投げ掛けてくる末澤をスルーしつつ新幹線に乗って兵庫に着いた。

末澤のオカンにLINEはしとったから、Aが幼稚園におって会う心配がないこと、A関連のものは纏めてあることは教えてもらった。

駅を出ると末澤のオカンが車で待ってはったから乗って末澤家へ。

末澤は昨日のことは覚えてないものの、何かを察したのか静かやった。

家に着いたら末澤は何か言いたそうやったけどお手伝いさんたちが引っ越しの準備をさせるために部屋に連れて行かはった。

リビングは俺と末澤のオカン２人だけ。

末澤母「リチャ君？Aの写真とか、これに纏めてあんねんけど、ウチに置いとくのは見つかるかもしれへんから…。」

「俺のとこに置いといてほしいんですよね？」

末澤母「そういうこと。もしよければやで？リチャ君もAちゃんと会うの難しくなるやろし。」

「そうですよね…。持って行かせてもらいます。」

末澤母「ありがとう。」

「じゃあ…末澤手伝ってきますね？」

末澤母「ありがとう。行ってらっしゃい！」

2階にある末澤の部屋に入ると１人で服を纏める末澤と目が合った。