見つけてほしかった３【Seiya. S】 (ページ35)

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誠也side ページ35

誠也side

窓からの眩しい朝日を感じて夢とお別れする。

カーテン閉め忘れた？と思って目を開けるとどこかで見たことのある天井と目が合う。

えっ？…ここどこやねん。

しばらく現実を受け止めきれずにいると、隣で布団が動く気配がした。

おそるおそるそっちを見ると、布団から見覚えのある癖っ毛が見えた。

…リチャやんな？

ってことは？ここはリチャの家？

せや！リチャの家の和室やから天井見覚えあんねや。

ここがどこかは分かったけど、その他は一切分からんから申し訳ないけどリチャを起こす。

「リチャー？ごめんな？ちょっと起きて～。」

リチャ「…ん？」

「なんで俺リチャの家で寝とったん？」

リチャは一瞬悲しそうな顔をして元の顔に戻り、

リチャ「覚えてへんの？俺とダンスの練習する！言うて突撃してきたんお前やろ。」

「…全く記憶ないわ。」

リチャ「まぁしゃーないけど。昨日ご飯屋さん行ったときに、店員さんが間違ってお酒出しはってお前気付かんと飲んだから記憶ないんかもな。」

「そうなんや。」

リチャ「昨日の記憶ないなら一応言うとくけど、今日は引っ越しやで。レッスン場近くなるところに引っ越すって言うてたのも覚えてへんやろ？」

「!?引っ越し？」

リチャ「とりあえず、準備しよか。兵庫まで一緒に行ったるから。」

状況がいまいち飲み込めていないままリチャに急かされて出掛ける準備をした。