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誠也side ページ27
誠也side
リチャは「遅くなってごめんな〜。」って言いながら俺の向かい側に座る。
携帯を、画面が下になるように机の上に置いてこっちを見てきた。
「あんな、分かっとると思うけどAと…お別れしてきた。」
リチャ「…おん。」
「多分な、Aはもう会えへんって気付いとる。」
リチャ「…Aやもんな。やっぱり気付くか。」
「俺に心配されんように、隠してはおったけど泣いとった。最後に抱き締めたときにな、離した後服にシミがあってん。」
リチャ「……。」
「これでええんかな。何が正解なん？教えてや。」
リチャ「……。」
「なんで俺なん？忘れるってなんやねん！なんで、なんでそんなこと犯人に決められなあかんねん！」
リチャ「…せやな。１回飲み物飲んどき。」
「おん。…1つ、話しときたいことがあんねんけど。」
リチャ「何？」
「Aが言うにはな、犯人、二重人格っぽいらしくて。基本は礼儀正しいけどもう1つは荒っぽい？みたい。事件の動機も息子の手術費が必要やからやって。そんな人が俺にこんな薬渡すんか？」
リチャ「末澤の病室に来たときはどんな感じやったん？」
「んー、敬語は使っとったし気になることはなかったで。」
リチャ「荒っぽい感じはなかったん？」
「なかったはず。………！強いて言うなら、ノックが２回やったかな。」
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作者名：鶴 | 作成日時：2023年7月2日 16時
