見つけてほしかった２【Seiya. S】 (ページ8)

今日:4 hit、昨日:50 hit、合計:42,180 hit

東雲母side ページ8

東雲母side

「…………A…。」

東雲父「信じるって何のことなんやろ。」

「分からへん。」

東雲父「そうよな…。」

「…なぁ？」

東雲父「うん？」

「A、犯人と敬語で会話しとるんやな。関西弁でもなくて。」

東雲父「そうみたいやな。」

「『目上の人には敬語で話す』って、私らが教えたことやんな？『お喋りするときは目を見て話す』ってことも。」

東雲父「せやな。」

「A、自分で考えて振る舞いを変えられるようになっとったんやな。犯人には刺激せんように敬語で、とか。」

東雲父「いつの間にか成長しとるんよな。」

「せやねん。しかも成長しすぎてんねん。この前も話したけど４歳っぽくないっていうか。ウチの環境的にいろんな大人が家に来ることも多いやん？そういうときに笑顔で挨拶したりとか、質問に敬語で答えたりとか。」

東雲父「確かにウチに来た人ら、Aちゃん賢いですね。ってよう言うよな。まだ大人の対応身につけるには早すぎんねんけど。」

川崎「Aちゃんは、よく私達に言うんですよ。『私にその喋り方教えてや！』って。」

「そうやったん？」

川崎「はい。『なんで？』ってこの前聞いたら『いろんなこと知れるの面白いから！』って言ってて、多分学ぶのが苦じゃないんやろうなと思いました。笑」

「我が子ながら恐ろしいくらい好奇心の塊みたいな子やな。笑」

家の中の空気が少し緩くなり、私は最近先延ばしにしていた仕事に取り掛かることにした。