見つけてほしかった２【Seiya. S】 (ページ34)

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誠也side ページ34

誠也side

俺が弱気になったらアカンのは分かっとる。

Aが思っとるより弱っとる可能性も十分考えられるし、そうやったら俺らよりもしのママたちの方が辛いはずやねんから。

でも、明日何が起こるか分かっとる不安を共有できる人って今はリチャくらいしかおらんくてやり場のない不安だけが募る。

電話から１時間以上経っとるしいつも早く寝るリチャはとっくに寝とるやろう。

もし起きとっても電話したら固めたはずの決意が弱くなると思うねん。

そう考えている間にも流れている涙。

止めようと思えば思うほど止まらなくて焦る。

「俺なら大丈夫。明日くらいいける。」

そう自分に言い聞かせて、落ち着いたのは夜の２時。

明日は８時にオカンたちが迎えに来てくれるらしい。

目を腫らしてたら怪しまれるから、目だけは冷やしとこうと思って部屋の冷蔵庫まで歩き、ペットボトルの水を手に取る。

それを目に当てて証拠隠滅。笑

明日がみんな楽しかったと思えるような日にしたい。

それだけを願って眠りについた。