リチャside ページ27
リチャside
「そこから、末澤の意識戻るまでの２ヶ月が……まあまあな地獄やってんな。」
大晴「あんときヤバかったですね…。」
小島「思い出すだけでも結構クるよな。」
誠也「…そんなに？」
「…結構な。」
正門「まず、誠也くんは記憶を司る部分周辺の外傷が大きかったから記憶に関する後遺症が残りやすいって聞いてたんですよ。」
誠也「そうやったんや。」
正門「はい。それだけを聞いていつ目が覚めるか分からへんって状態やったんですよね。」
「なんなら、末澤ずっと無菌室に居ってんで？」
誠也「無菌室？」
「ICUから出た後、無菌室でずっと寝かされててん。」
正門「そうそう。お医者さんは「頭やから目を覚ますのが遅れるかも」って言うてはったんですけど、流石に１ヶ月とか経ったら怖いじゃないですか。」
誠也「やな。」
正門「それで、みんな心のバランス崩しちゃってて。」
大晴「俺もあのときは後遺症について調べてばっかりで。」
小島「俺とまっさんは心配してくれるスタッフさんとよく話してたんですけど、正直あんときは「大丈夫です」って言うのしんどかったな。」
正門「せやったなぁ。」
晶哉「たぶん、俺が１番やられてたんですかね？」
大晴「そうやと思うわ。」
晶哉「ホンマに、なんでか分からへんのですけど５人になった途端に涙出るようになってたんですよ。」
誠也「！」
晶哉「そんな俺を落ち着かせてくれる４人も「大丈夫やで」って言いながら引き吊った笑顔やって。あの時期、楽屋で笑い声が聞こえたことなかったと思いますね…。」
「確かに、なかったな。」
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作者名：鶴 | 作成日時：2024年3月29日 18時
